かれこれ20年ほど前・・・私がまだ高校生のころ、女子高に通う私は同じバス停で時々会う近所の男子校に通う男の子が好きで、バレンタインデーにチョコを渡して告白することを決意しました。
彼女がいるのか、甘いものは大丈夫なのか、など全然知らない相手。 おまけに好みも全くわからず、日々悩んで、結局玉砕覚悟で手作りチョコと何か「保険のような小物」を贈ろうと決めました。
雑貨屋をさんざん探し回り、シャレも込めてちょっとかわいい高級(?)「ハブラシ」をプラスワンに決めました。
手作りチョコの出来はともかく「ずっと好きでした。手作りです。おいしいかどうかはわからないけどぜひ食べてください。食べたら歯磨きしてくださいね」と伝えようとを何度も練習していざ本番。
それなのに初めて話す憧れの相手に緊張して舞い上がってしまい肝心の告白は飛び越して、「歯磨きしてください」とだけ伝え、恥ずかしくて名前も告げずに走って帰ってしまいました。
数日後、会った彼はきちんと話す時間を作ってくれて、チョコのお礼と、何のことかびっくりしたと笑われました。
イメージにたがわずかっこよかった一つ上の先輩には、きちんと彼女がいて、付き合うことはできませんでしたが、「ハブラシは毎日使うからね」と言われ、失恋でしたが、今思えば学生らしい良い思い出です。
それ以降、相手が変わっても私のバレンタインのチョコには、必ずハブラシをつけて渡しています。